第11回群馬・みなかみ大会の開催にあたって
実行委員会委員長 平野 富雄
温泉学会は関西大学教授だった故保田芳昭初代会長の提唱で2003年9月に設立されました。先生のご専門はマーケット理論でしたが、学会設立の主旨は消費者目線で温泉を見て、調べ、評価し、論ずる事でした。以来、設立総会を兼ねて開催された第1回大会を皮切りにして、年に2回春と秋に学会大会を開催してきました。
本年秋の第11回大会は、2009年9月4日(金)~6日(日)の三日間、群馬県みなかみ町上牧(かみもく)温泉の同町カルチャーセンター及び辰巳館を主会場にして開催します。
上牧温泉は平成の合併以前は月夜野町でした。その町名の月夜野のいわれは古く、平安の天暦10年(956)仲秋の夜、この地を旅していた都の歌人・源順(みなもとのしたごう)が、「よき月夜のう」と発したのが地名の由来と伝える由緒ある温泉地です。
今回の群馬・みなかみ大会は、「利用者から見た「温泉資源の保護」を考える」をテーマにしています。環境省は去る3月末に「温泉資源の保護に関するガイドライン」の策定を終えましたが、本大会ではこれを基調講演の演題にとりあげ、それに現地報告やシンポジウムなどを織り交ぜて我が国の温泉利用と温泉保護の問題点を追求したいと考えております。
みなかみ町には、大会の主会場となる上牧温泉の他に、水上、谷川、湯檜曽、宝川、猿ヶ京、法師など17もの温泉地が点在しています。環境省が「温泉資源の保護に関するガイドライン」を策定した契機は、この町内の温泉地で起きた新規温泉掘削に関する許認可手続きをめぐる訴訟が基になっていました。その因縁の温泉町での「温泉資源の保護を考える」をテーマにした大会です。さらに大会のテーマとは別の一般消費者の視点による温泉に関する身近な問題の発表も予定しています。
これらの問題に関心を持つ多くの温泉愛好者のご参加・ご出席を心より期待しております。

